2025.05.01

新菱冷熱工業とみなとみらい21熱供給は、開発を進める地域冷暖房施設の熱源機器を対象とし
た「AIによる翌日の最適運転計画を自動立案するシステム」の概念実証を行い、従来の運転計
画と比べてCO2排出量を11％削減できる結果を得たことを発表した。地域冷暖房施設とは、都
市部の冷暖房に要する冷水や蒸気などの熱媒体製造設備を１ヵ所に集約した熱源プラントで、
熟練者による終夜体制で稼働しているといった課題がある。今回実証したシステムは熟練者と
同等の運用立案・判断をAIで実現するというもの。AIによって外気温や湿度など、各時刻の気
象予報から翌日の熱需要量の予測や、製造熱量などからプラント全体で消費する電力量および
ガス量を予測する。また、過去の運転データを学習し、供給エリアの需要傾向なども捉えるほ
か、熱需要を満たしエネルギー消費量が最小となる最適な運転計画を探索し立案できるという。
今後、新菱冷熱工業は機械学習による熱需要予測モデルの導入などを行う予定だ。

　最適運転計画の算出フロー　Ⓒ新菱冷熱工業

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