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2026年日本建築学会賞を発表<日本建築学会>

2026.04.20

一般社団法人日本建築学会は、2026年日本建築学会賞を4月15日(水)に発表した。
大賞には、「構造基準整備への貢献と関連する国際協力および開発途上国支援」により
石山祐二氏(北海道大学名誉教授)、「建築についての歴史研究、啓発、設計の功績」により
藤森照信氏(東京都江戸東京博物館館長/東京大学名誉教授)、「持続建築を志向した建築熱
環境に関する研究教育および学会環境基準作成への顕著な貢献」により渡邊俊行氏(九州大学
名誉教授)の3名がそれぞれ受賞した。
大賞は、建築に関する学術・技術・芸術の発展向上に長年の業績を通じて、特に著しく貢献し
た同学会の個人会員を対象としている。
 
注目の学会賞(作品)は「金沢美術工芸大学」の日野雅司氏(SALHAUS共同代表/東京電機大
学教授)、川口有子氏(カワグチテイ建築計画共同代表)、仲俊治氏(仲建築設計スタジオ共
同代表/東京都立大学准教授)、「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」の髙橋一平氏(髙橋一平
建築事務所)、「屋島山上プロジェクト」の周防貴之氏(SUO代表取締役)の3作品が受賞し
た。
「金沢美術工芸大学」は、3つの設計事務所の協働において、スケルトン・インフィル・ファ
サードの3つの要素に分け、その分担の境界を意図的に混ぜることによって、多声的でありな
がらも統合された複雑な校舎を実現した点が高く評価された。
「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」は、動物の棲み家になった既存建築に、われわれが足を踏
み入れることで、気づきがもたらされるとしており、設計者が未来を志向する強靭な建築論を
背景に同建築を構想し、高い解像度によって実現した点が高く評価された。
「屋島山上プロジェクト」は、新築展望台と隣に古くからあった民間茶屋の改修で、2つの異
なりつつも同じ建物を1つのプロジェクトとして実現させたことに、現代的な建築のあり方を
体現した設計者の力量を感じ取れるということが高く評価された。
 
教育賞(教育業績)は「建築CADとインターネットの黎明期における建築設計教育の情報化に関
する大学間連携活動」により山口重之氏(京都工芸繊維大学名誉教授)、両角光男氏(熊本大
学名誉教授)、渡辺仁史氏(早稲田大学名誉教授)の3名が受賞した。
この教育業績は、黎明期における先行的試みだけでなく、その後も長年にわたり教育実践を継
続し、設計教育の精緻化と体系化を段階的に進めてきた点や、こうした教育活動を通じて育成
された人材は、大学教育、設計実務、情報技術関連分野など多様な領域で活躍しており、日本
における建築設計教育および実務の情報化を着実に支えてきた点が高く評価された。

 金沢美術工芸大学 撮影:吉田誠

 金沢美術工芸大学 撮影:吉田誠


 霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ 撮影:髙橋一平建築事務所

 霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ 撮影:髙橋一平建築事務所


 屋島山上プロジェクト 撮影:Laurian Ghinitoiu

 屋島山上プロジェクト 撮影:Laurian Ghinitoiu