2025.06.24

大林組は、構造設計者のノウハウを数式化し、断面設計を自動で行う構造設計支援AIプログラ
ムを開発した。同プログラムは、構造設計業務の一部である“断面設計”において、地震などに
よる荷重に耐える部材形状やサイズを決定するために行う、試行、構造解析、評価といった反
復作業を自動化するもの。従来は構造設計者が行う部材のグルーピングをAIの“クラスタリン
グ”により自動化。同社のノウハウをルールベースAIによって数式化し、各構造部材に要求さ
れる性能を整理するとともに、“数理最適化手法”を活用して短時間で最適な構造部材の断面の
提案などを行う。また、一貫構造計算ソフトの算定結果をもとに、部材断面を再検討する際の
再検討理由や発生数、部材重量の変化も可視化する。これにより、構造設計者が従来1週間を
要していた断面設計を1日に短縮できるという。現時点では鉄骨造建物を対象としてるが、今
後は鉄筋コンクリート造や混合構造への適用を順次進めていく考えだ。

　AIプログラムを利用した構造設計フロー　Ⓒ大林組

　プログラムの構成イメージ　Ⓒ大林組

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