2025.08.18

熊谷組は、ムーンショット型研究開発事業「CAFEプロジェクト」の一環として、建設ロボット
の新技術に関する公開動作実験を実施した。自然災害現場の応急復旧作業おいて従来の建設機
械の把持機構（グラッパ）は、複雑な形状や壊れやすい物体の取り扱いに適していなかった。
この課題に対し、同社とETHZ（スイス連邦工科大学チューリッヒ校）は国際共同研究を実施中
だ。今回のシステム構成は、ETHZが開発した４本の指をワイヤで柔軟に駆動させる構造を持つ
ロボットハンド技術を、熊谷組が開発を進める遠隔操作可能な小型建設ロボット（バックホウ）
に搭載したもの。ロボットの機構面での効果は、操作性の向上、剛性や力を発揮する構造の提
供、爪先の交換によるロボットハンドへの新たな仕組みの提案などで、公開動作実験では不定
形のがれきや電線、ホースといった対象物を安全かつ確実に把持できることを実証した。これ
により、将来の災害対応におけるバックホウの作業を効率的に行えるという。

　ロボットハンド　ⒸETHZ

　実証実験の様子　Ⓒ熊谷組

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