都市開発が人流にもたらす影響や効果を清水建設が
システムで検証
2025.09.03
清水建設は、都市開発が人流に与える影響を複数街区にわたりエリアレベルで評価するシステ
ム「エリアABS」をベクトル総研と共同で開発した。同システムは、個人個人の移動を再現す
るための行動選択ロジック“アクティビティ型交通行動モデル”を採用し、都市開発による来訪
者数や歩行者の行動範囲、滞在時間といった回遊行動の変化を、エリアレベルで見える化する
もの。開発にあたり、ヒトの行動をきめ細かに評価するためのパラメータを新たに設定。携帯
GPSによる位置情報を基にした人流データなどから、対象地区の人流傾向を把握してモデル内
のパラメータを調整する。さらに、評価対象エリアの空間モデルも作成し、複数街区に跨るエ
リアの特性を評価に反映できるようにした。これらの作成や設定には2~3ヵ月を要するが、計
画着手時に一度作成すれば、開発計画の設定を変えながらオンタイムの人流評価を行える。開
発計画案の妥当性や効果検証に活用できるほか、関係者の合意形成も早期化するとのことだ。
Ⓒ清水建設
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